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ラマダーン月の昼夜(パート2/2):夜間の崇拝

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説明: ラマダーン月におけるムスリムの生活の、典型的な一夜について。

  • より M. Abdulsalam (© 2010 IslamReligion.com)
  • 掲載日時 03 May 2010
  • 編集日時 03 May 2010
  • プリント数: 422
  • 観覧数: 9230 (日平均: 3)
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  • メール数: 1
  • コメント日時: 0

日没礼拝の後、ムスリムは帰宅して軽食を続けるか、あるいは夕食を摂るかします。しかし多くの人は、余り食べ過ぎないようにします。というのもそれは、ラマダーン月における信仰者の喜びであるタラーウィーフの礼拝という崇拝行為の障害となり得るからです。この礼拝は、日没の最後の痕跡が消えた時に行われる夜の礼拝の直後、つまり日没礼拝の約一時間半後に開始されます。

タラウィーフの礼拝(深夜の合同礼拝)

タラーウィーフの礼拝は、集団で行われる特別礼拝です。そして非常に長く、一時間から一時間半ほど続きます。タラーウィーフの礼拝はラマダーン月に毎晩行なわれ、そこにおいて多くの礼拝先導者たちは、全クルアーンの朗誦を試みるのです。ムスリムは立ち、お辞儀し、跪きつつ、主に祈ります。そしてあたかもそれがその場で啓示されているかのような感覚を抱きながら、美しい声と共に朗誦されるその章句に耳を傾けつつ、全クルアーンを耳にする機会を得るのです。また、有名な朗誦家がいるモスクほど早く満杯になってしまうため、人々は自分の場所を確保するために予定時刻よりも早くモスクに到着するようにします。あるモスクなどは、様々な町からやって来る千人以上もの参加者で一杯になります。実にそれは、ムスリムが丸一年待望していたイベントなのです。またタラーウィーフの礼拝は次の預言者ムハンマドの言葉が示しているように、罪の赦しを意味します:

「ラマダーン月に神を信じ、その報奨を願いつつ夜の礼拝に立つ者は、それ以前に犯した全ての罪を赦されよう。」(アル=ブハーリー収録の伝承)

崇拝者たちは礼拝で朗誦されるクルアーンに耳を澄まし、その意味を熟慮するようにします。イマーム(礼拝の先導者)の声は、人々に大きな感銘を与えます。神の祝福やご慈悲、そのご寵愛、また忍耐強い信仰者のために用意されている天国について言及するクルアーンの章句や、はたまた地獄の苦しみについて語る章句を耳にして、人々が嗚咽を漏らすのを目にすることは珍しいことではありません。クルアーンは各個人に向けて語りかける啓示なのであり、ゆえに人々はそれを耳にする時、神が自分に直接語りかけているという感覚を抱くのです。クルアーン朗誦を聞くことで湧き上がってくる感情は、本当に筆舌に尽くしがたく、何ものにも比べようのないものです。

タラーウィーフの礼拝の最後に、イマームと人々の集団は両手のひらをかざし、彼ら自身とムスリムのために神に祈ります。神に、罪の赦しや、信仰を実践するための力と堅固さ、天国や病人の治癒、既に亡き人々の罪の赦しなど、その他現世と来世に関わる諸々のよきことを祈るのです。また彼らは審判の日の懲罰からの救いと、その日の清算の安易さ、そして世界中の同胞の苦難が和らぐことなども祈願します。集団の大半が涙を流しつつ主に乞う光景を目にすることは、珍しいことではありません。タラーウィーフの礼拝はラマダーン月のハイライトの一つであり、ムスリムに感動と廉直さを与える重要な役割を果たしているのです。

そしてタラーウィーフの礼拝の後、人々は帰宅して夕食を摂ります。それから夜明け前の軽食に早起きするため、就寝するのです。

ご覧の通り、ラマダーン月には神へと捧げられる様々な種類の崇拝行為があります。ラマダーン月は、ムスリムがそこにおいてその生活習慣を神のご命令に調和したものへと変革するための、トレーニング期間のようなものです。朝起床して、日中を通し、夜に至るまで、ムスリムは様々な種類の崇拝行為を実践しています。そしてその内のあるものは義務的なものであり、またあるものは任意のものですが、いずれにしろ全ては主のお悦びを得るためのものなのです。この月はムスリムの人生における一つの重要な要素であり、再生の期間でもあります。信仰者はそこにおいて、神のお悦びに満たされ、そのお怒りを回避すべく、人生の新たな一年のために奮起するのです。

尚、ラマダーン月には他にもいくつかの特質があります。

最後の十日間

1.実にわれら(アッラーのこと)はそれ(クルアーン)をみいつの夜(ライラトル=カドゥル)に下した。

2.そしてみいつの夜とは何か?

3.みいつの夜とは、千の月にも優るもの。

4.(その夜)天使たちとガブリエルはその主のお許しと共に、(その年にアッラーがお定めになった)全ての諸事のため降臨する。

5.その夜は暁まで、(いかなることからも)平安なのである。(クルアーン 97:15)

クルアーンが天から地に下されたのは、このラマダーン月でした。そして詳細には、それはこの祝福された月の最後の十日間だったのです。預言者ムハンマドはこう言っています:

「みいつの夜を、最後の十日間に求めるのだ。」(アル=ブハーリー収録の伝承)

上記の章句で言及されているように、その夜(みいつの夜)の崇拝行為や善行は千ヶ月間のそれよりも優れたものとなります。預言者がこの時期に、夜を明かして崇拝に励んだのはこういうわけなのです。

「ラマダーン月の最後の十日間に入ると預言者は俄然張り切り、夜通し努力し、また家人のことも起こしたものでした。」(アル=ブハーリー収録の伝承)

ムスリムはラマダーン月に、報奨の増大を望みつつ、みいつの夜を模索します。タラーウィーフの礼拝からクルアーンの読誦、神への祈願や特別な任意の礼拝などでもって、一晩中崇拝行為に費やすのです。尚この(ラマダーン月最後の10日間の)期間の夜には、夜明け前の食事の時間までおよそ1時間半から2時間ほど続く、特別な集団礼拝がモスクで執り行われます。この時期の夜間は崇拝行為で活性化し、人々はみいつの夜を神への崇拝によって過ごそうと、この10日間の夜を崇拝行為に奮闘します。預言者ムハンマドは、以下のように述べました:

「神を信じ、その報奨を望みつつみいつの夜に礼拝する者は、それ以前の全ての罪を赦されよう。」(アル=ブハーリー収録の伝承)

ラマダーン月は、赦しの月です。人々は、地獄から救われる者となることを望みます:

「(ラマダーン月、)神は地獄から救われる者を、お選びになる。そしてそれは毎晩のことなのだ。」(アッ=ティルミズィー収録の伝承)

こういった理由からラマダーン月に人々は断食し、礼拝し、至らなさを恩赦されて天国に入ることの出来るよう、みいつの夜を模索するのです。

ウムラ(マッカへの小巡礼)

預言者ムハンマドは、人々がラマダーン月にカアバ神殿を訪問し、小巡礼であるウムラを行なうことを励行しました。彼はこう言っています:

「ラマダーン月のウムラは、私と共に行うハッジ(大巡礼)に等しい。」(アル=ブハーリー収録の伝承)

こうして、何百万もの人々は、小巡礼を行なうためにマッカへと集います。そして多くの人々はハッジの報奨を獲得し、かつ信仰者にとっての興奮すべき経験であるカアバ神殿での礼拝を望みつつ、月の最後の10日間にやって来ます。そこではあらゆる文化と人種からなる、世界中からやって来たムスリムたちと出会うことになります。そしてその全員が、創造主である主のご満悦を得るために日中は断食し、夜間には崇拝行為に耽りつつ、この神聖な聖域に集結するのです。

赦しの月

前述した、ラマダーン月の様々な種類の崇拝行為に関する預言者ムハンマドの多くの言葉は、その情け深さを意味しています。断食、タラーウィーフの礼拝、みいつの夜の礼拝など、全ては赦しを意味しているのです。

「神を信じ、その報奨を望みつつラマダーン月に断食する者は、それ以前の全ての罪を赦されよう。」(アル=ブハーリー収録の伝承)

「神を信じ、その報奨を望みつつラマダーン月の夜に礼拝する者は、それ以前の全ての罪を赦されよう。」(アル=ブハーリー収録の伝承)

「神を信じ、その報奨を望みつつみいつの夜に礼拝する者は、それ以前の全ての罪を赦されよう。」(アル=ブハーリー収録の伝承)

ラマダーン月は一般的に言って、地獄からの救済の月なのです:

「(ラマダーン月、)神は地獄から救われる者を、お選びになる。そしてそれは毎晩のことなのだ。」(アッ=ティルミズィー収録の伝承)

慈善の月

前述したように、人々は断食を解くための食事を他人に施し、恵まれない家族にはラマダーン月を過ごすに十分な食料を寄付しようと望みます。更に、人々はラマダーン月にはより気前がよくなります。慈善行為は一つの崇拝行為と見なされ、神はその報奨をお与えになるからです。預言者ムハンマドの教友の一人、イブン・アッバースはこう言いました:

「預言者ほど気前のよいお方はいなかったが、彼はラマダーン月になるとより一層気前がよくなられたのだ。」(アル=ブハーリー収録の伝承)

またラマダーン月の善行を増やすため、あるムスリムたちはザカー(義務の浄財)[1]  の支払いをこの月に行ないます。

個人的献身

イスラームには、一定期間モスクの中に留まって献身する、特別な種類の崇拝行為があります。その期間は一日間だったり、一週間だったりしますが、いずれにしろその間はクルアーンを朗誦したり、神を讃美したりすることに専念します。これもまた、人生を神への崇拝行為を中心としたものに習慣付けるための、一つのトレーニングなのです。人は自らを日常のルーチンから遮断し、神への崇拝に専念することで、人生に優先順位をつけ、現世での生活をより価値の低いものとすることを学びます。預言者ムハンマド(彼に神のご慈悲と祝福あれ)もまたラマダーン月最後の10日間に、イゥティカーフと呼ばれるこの種の崇拝行為を実践していたものでした。彼はモスクの片隅にテントを張り、そこに閉じこもって様々な種類の崇拝行為に勤しんでいたのです。

世界中のムスリムが、この崇拝行為を遂行しようとして、職場や学校を離れます。しかしそれは日常生活からのある種の断絶を伴うことの困難さゆえに、実行出来る者はごく限られています。それにも関わらず、集団礼拝の行なわれる大半のモスクでは、この崇拝行為に従事する人々を目にすることが出来ます。

結論

ご覧のように、ラマダーン月は世界中のムスリムにとって、非常に特別な期間です。それは罪深い者が神へと立ち返り、信仰者がその信仰心を新たなものとするための、崇拝の月なのです。またそれは人が自分の人生を神の命令に沿ったものとし、そこにおいて神のご満足を追求するための、トレーニング期間でもあります。またラマダーン月は人が創造主との関係を強化し、義務の崇拝行為に加えて任意のそれを遂行することへと自らを習慣づける時期でもあります。ラマダーン月は何にも代え難く、その期間のムスリムの感情は筆舌に尽くし難いものとなります。そしてこのような理由から、預言者ムハンマドの教友たちはラマダーン月が到来する半年前からその祝福を味わうことを祈り、そしてそれが過ぎた後の半年間には、神に対してそこにおける彼らの至らなさのお赦しを乞いました。私たちはこの祝福された月においてムスリムたちの斎戒と礼拝が受け入れられるよう、またムスリム以外の者たちもムスリムとしてラマダーン月の断食を行うことが出来るよう、切に導きを願います。



Footnotes:

[1]             (http://www.islamreligion.com/articles/46)参照のこと。

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