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慎み深さ(その3):慎み深さについての物語2

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説明: 恥じらいなどの慎み深さの特徴と、それを自ら追求することから生じる上品な行動との関係を示す、預言者の言行録からの3つの物語。

  • より ウンム・サルマーン
  • 掲載日時 19 Sep 2011
  • 編集日時 19 Sep 2011
  • プリント数: 177
  • 観覧数: 8111 (日平均: 3)
  • 評価: 5 から 5
  • 評価者 1
  • メール数: 0
  • コメント日時: 0

預言者ムハンマドとカアバの再建

預言者ムハンマド(彼の上に慈悲と祝福あれ)の慎み深さは、彼の性格の中で最も顕著なものでした。幼いときから、イスラーム以前のアラビアの開放された社会の中でも、彼の羞恥心は特筆するべきものでした。その一つの例として、カアバ神殿から財宝が盗まれたときに、盗人が室内に入れないようにと、カアバ神殿に屋根をつけて再建設した際のエピソードがあります。預言者ムハンマドはまだ若かった頃に、その再建に参加しました。彼は彼の叔父であるアッバースとともに石を運ぶために出かけていきました。彼の伯父は、彼に腰巻きを首に巻き重い石の鋭い部分から身を守るように言いました。

彼がその懸命な助言に従おうとしたときに、彼は目眩を覚え倒れてしまいました。彼の視線は空で泳ぎ、彼の背中が地面についたときに、彼の腰巻きが、陰部は隠していたものの、はだけてしまいました。そのあとすぐに、体を起こし、「腰巻きを!腰巻きを!」と叫んだと言われています。

彼は急いで、腰巻きをしっかりと巻き付けました。それ以降、彼の家族以外で、彼の腰部を目にした人は一人もいません。

上記の物語は、預言者の教友であるアブドゥッラーの息子ジャービルによって伝えられたもので、啓示が下る前でさえも存在していた、預言者ムハンマドの体が露出されることに対する恥じらいの精神と作法を示しています。彼は、神から啓示が下る前も下った後も、身を隠す処女よりも慎み深かったと伝えられています。

モーゼと中傷者

預言者モーゼ(彼の上に神の慈悲と祝福あれ)に関して、彼が若き預言者ムハンマドと同じくらい、体の露出に対して羞恥心を持っていたことを示す、もう一つの物語があります。彼は常に、人前では体を覆った状態で現れていたので、イスラエルの子孫たちから冷笑されていました。彼らは「モーゼはハンセン病か血膿といった皮膚病があるから、いつも体を覆っているのだ。」と言いました。

神は、預言者モーゼについてのこの中傷を明らかにしようとしました。ある日、預言者モーゼが人目のない場所で体を洗うために服を脱ぎ、その服を石の上に置きました。体を洗い終えたあと、服を着るために石に手を伸ばしましたが、その石が預言者モーゼの服を持って逃げてしまったのです。彼は裸であったにも関わらず、杖をとり「石よ!服を返せ!」と言いながら石を追いかけていったのです。

しかしその石は、イスラエル人たちがいる場所まで行き、そこで止まりました。イスラエル人たちは預言者モーゼの、覆われていない状態を見て、彼が神の創造した中でも最も美しい姿形を恵まれた者だいうことを知ったのです。

神は彼を、彼に対する中傷から救ったのでした。しかしモーゼはとても怒っていました。彼は服をとり、急いで身につけました。そして杖で石を叩きつけたのです。この物語を伝えているイスラームの預言者ムハンマドは、その石には今日に至っても、まだ叩き付けられた痕が3、4カ所残っていると伝えました。神はこのように語っています。

信仰する者よ、ムーサーを悩ました者のようであってはならない。だが神はかれらの言った中傷から、かれを清められた。神の御許で、かれは栄誉を与えられていた。(クルアーン3369節)

この物語から預言者モーゼが、公の場で体を露出することに対し、どれだけ恥じらいを感じたかが分かります。事実、彼の体を覆うものが手元にないという焦りが彼の体を公に露出させたのですが、それは神の意志によるもので、神は中傷者から預言者モーゼを守ったのです。もちろん、彼は神の意思に背く露出には耐えられず、服を石からとりあげました。その石により彼の体は露呈され、彼の中傷者によって作り上げられた話を否定することができたのです。

預言者ムハンマドと庭の井戸

どこまで見てよいか、というのはもちろん人によって異なります。女性の体をどこまで夫に見せてよいかは、どこまで兄弟に見せてよいか、そしてまったくの他人にどこまで見せてよいかということとも異なりますし、逆も然りです。また、同性同士でどこまで見せてよいか、ということも同様です。父親、兄弟、息子がどこまで見てよいかというのも、他人の体のどこまで見てよいかということとは異なりますし、母親が、娘や姉妹のどこまで見てよいかは、他人の女性の体をどこまで見てよいか、ということとも異なります。

ある日、預言者はある庭園に行き、教友アブー・ムーサー・アル=アシュアリーにその門を見張らせることにしました。庭園には井戸があり、預言者はその中に足を投げ出した状態で座りました。しばらくするとアブー・バクルがやって来て、その庭に入りたいと請いました。アブー・ムーサーは預言者に、彼の義父が一緒に庭で休みたいと願っている、と伝えました。預言者は「彼に、楽園の庭園が用意されているという知らせを届け、中に入れなさい。」と言いました。

アーイシャの父親であるアブー・バクルは庭に入り、預言者の隣に座りました。預言者は彼の膝より少し上まで腰巻きをまくしあげていました。アブー・バクルは預言者のように、足を井戸の中に投げ出しました。そしてすぐに、ウマル・ブン・アル=ハッターブがやってきました。彼も庭園に入りたいと願いました。アブー・ムーサーが預言者の許可を得るために、預言者にもう一人の義父が訪ねてきたことを伝えました。預言者は「彼に楽園の庭園が待っているという知らせを伝え、中にいれなさい。」と言いました。

ハフサの父親であるウマルは預言者の隣に座り、同じように井戸の中に足を投げ出しました。

両者とも賢明なことに、預言者の隣に座ったので、預言者はひざにあった腰巻きを下げる必要なしに礼儀を守ることができたのです。

そのあとに、彼の娘ルカイヤと結婚した義理の息子であるウスマーン・ブン・アル=アッファーンが庭園に入りたいと願いました。アブー・ムーサーが許可を得に来たときに、預言者はこう言いました。「いくつかの試練のあとに楽園の庭園が待っていると彼に伝え、中に入れなさい。」彼が中に入ったときには、井戸の三面が開いておらず、預言者の向かい側、つまりは預言者の足が、他の二人よりもよく見える場所しか開いていませんでした。ウスマーンがためらったので、預言者は彼の腰巻きを膝下までおろし、ウスマーンを向かい側に座らせました。


イスラームでは、体の部分で公に見せてはいけない部分があります。その部分が陰部に近づくほど、露出されるのが厳しく禁止されています。三人とも預言者が膝を見せるほど近しい家族関係にあったにも関わらず、彼の太ももが見えそうになったときには、彼はそれを隠そうとしたのでした。

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