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イスラームにおけるアルコール

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説明: なぜイスラームはアルコールの摂取を禁じるのか。

  • より アーイシャ・ステイシー
  • 掲載日時 14 Oct 2013
  • 編集日時 13 Oct 2013
  • プリント数: 27
  • 観覧数: 7737 (日平均: 4)
  • 評価: 5 から 5
  • 評価者 1
  • メール数: 0
  • コメント日時: 0

イスラームによる包括的な健康へのアプローチとは、あらゆる有害なもの、あるいは有害性のあるものの禁止です。それゆえ、イスラームはアルコールに対して妥協のないスタンスを取り、少量・多量に関わらず、その摂取を禁じます。疑いの余地なく、アルコールは精神と身体に悪影響を及ぼします。それは思考を鈍らせ、病気の原因となり、富を浪費させ、個人・家庭・コミュニティを破壊します。研究者たちは、アルコールとギャンブルには緊密な関係があることを証明しています。飲酒は判断力を弱め、警戒感を下げ、ギャンブルや危険な行為におけるリスクを大したことではないかのように思わせるのです。神はクルアーンの中で、酩酊物質とギャンブルは忌み嫌われる悪魔の業であり、私たちにそれらを戒めるよう告げています(第590節)。

人口およそ2千万人の国であるオーストラリアでは、毎日3,000人もの人々がアルコールの乱用で死亡し、65,000人が病院に搬送されています。研究の結果からこれまで継続的に、大量の飲酒と脳の損傷との関係性が指摘されており、年間約2,500人のオーストラリア人がアルコール関連の脳の損傷の治療を受けています。英国での研究では、死亡した癌患者の6%がアルコールの乱用をしていたことが示されており、ハーバード癌予防センターは、飲酒が癌のリスクを増幅させるとも述べています。アルコールは高い発癌性を有するものと見なされており、口腔・咽頭・喉頭・食道・胃・乳癌のリスクを高めます。また妊娠中の飲酒は、生まれてくる子供の発育不全・頭蓋顔面奇形・眼裂短小、水かきのある指、あるいは指そのものの欠如・内臓奇形・学習障害・発達障害などの症状を伴う、胎児性アルコール症候群を誘発します。

オーストラリアの研究者たちは、暴力犯罪を犯した47%、そしてそれらの被害者の43%は、事件の前に泥酔していたと推測しています。火傷の44%、落下・溺死の34%、自動車事故の30%、幼児虐待の16%、工業事故の7%はアルコールが原因で起きています。アルコールが多くの弊害を招いているにも関わらず、それは合法であり、大半の社会では推奨さえされています。ムスリム諸国ではアルコールが禁じられているにも関わらず、多くの人々がその誘惑に打ち勝つことが出来ず、アルコール中毒という病気の犠牲となっています。アルコールに対する、上記のような驚くべき統計があるにも関わらず、世界中の人々はアルコールを消費し続けます。それはなぜでしょうか?

アルコールは、人類を神への崇拝から遠ざけるためにサタンが用いる道具の一つです。神はクルアーンの中で、サタンが人類の敵であることを明確に述べていますが、私たちは飲酒することにより、自分たちの人生にサタンを招き入れ、人生の真の目的である神の崇拝から私たち自身を妨げさせてしまっているのです。

 “本当にサタンはあなたがたの敵である。だから敵として扱え。かれは、只燃えさかる火獄の仲間とするために自分の手下を招くだけである。”(クルアーン35:6)

アルコールは思考に影響し、罪深い行いや悪行を正しいものであるかのように思わせます。また、それは人々の間に憎悪や敵対心を植え付け、人々が神を思い起こしたり礼拝したりすることから遠ざけ、非合法な性的関係へと誘惑します。アルコールはその消費者を愚かな行動に走らせ、恥辱・後悔・不名誉を生み出します。

 “サタンの望むところは、酒と賭矢によってあなたがたの間に、敵意と憎悪を起こさせ、あなたがたが神を念じ礼拝を捧げるのを妨げようとすることである。それでもあなたがたは慎しまないのか。”(クルアーン5:91)

イスラーム以前のアラビア半島では、アルコールの消費が蔓延していました。こうした害悪を取り除くため、神のそのご慈悲から、段階的に禁止を啓示しました。まず、神は飲酒の害悪はその利益よりも大きいことを明確にし、次に酩酊した状態で礼拝に来てはならないことを命じ、最終的にアルコールの禁制を明記する啓示を下したのです。

 “あなたがた信仰する者よ、誠に酒と賭矢、偶像と占い矢は、忌み嫌われるサタンの業である。これを避けなさい。恐らくあなたがたは成功するであろう。”(クルアーン5:90)

この節が啓示されると、マディーナのムスリム市民たちは、直ちに酒壺を破壊したり、それを路地に破棄したりしました。ワインを嗜んでいた者たちでさえ、その場でそれを吐き出したのです。それゆえ、マディーナの路地にはアルコールの流れが出来たとされています。なぜ、この21世紀では同じようにすることが困難なのでしょうか? 今日の信仰者たちは、初期のムスリムたちがそうしたように、神を信頼し、神こそが彼らの保護者であり供給者であると理解しなければなりません。すべての力は神から来るものであり、アルコールのような試練は、それに影響された者が、完全な服従をもって神に立ち返らない限り、根絶されることはありません。

クルアーンは、全人類のために送られた導きの書です。それは、創造主から被造物への指南書です。この指南書に従うことにより、私たちの人生は災難や不幸と直面したときでさえ、容易で安らぎに満ちたものになるのです。神はアルコールとギャンブルを多神崇拝と結び付け、それを汚れた邪悪なものとします。しかしながら、神は信仰者に対し慈悲深く寛大であり、中毒性の強さを認知します。

イスラームは、悪行や罪深い行為から悔悟しようと望む者を励まし、助けの手を差し伸べます。神は、自らの行為を本当に後悔し、罪から遠ざかろうと決心する者の悔悟をお認めになるのです。ムスリム共同体は、過ちを犯した者を排斥したりはしませんが、そうした者もイスラームの範疇に留まり、罪深い行いを止めることが出来るよう、神へのお近づきが推奨されます。友人・家族・隣人たちは、誰かが自らを、またはその家族を害することから顔を背けたりはしません。イスラームは共同体に根ざした信仰なのです。もしも、ある行いが他者を傷つけるのであれば、個人がそれを行うことは許されません。アルコール乱用は、アルコール中毒の本人だけでなく、その家族とコミュニティに対して影響を与えます。アルコールの禁止には、多大なる英知が潜んでいるのです。

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